前回は絵画とメイクアップについて書かせていただきましたが、今回は映画とメイクアップについて書かせていただきます。私は個人的に映画が大好きで、暇さえあれば見に行くのですが、皆さまは今まで見られた映画の何を思い出されますか。ストーリーはもちろんだと思いますが、その時出演されていた女優さんの服装やアクセサリー、ヘアーメイク等も心に残っていませんか。
以前に一度、ステキなマダムと映画について話していた時に、「ラブオブ・ザ・ゲーム」というタイトルの映画の話題になったのです。その時、その方が、「メイクってすごいのね。一人の女優さんが、元気な二十代から、疲れた感じの四十歳位までを演じていたんだけど、本当にそのときどきの年齢に見えるのよ」と、おっしゃられたことが印象に残って、私も遅ればせながら、見に行ってみました。
そうすると、おっしゃられた通り、そんな風に見えるのです。その女優さんは確か三十代前半だと思いますが、二十代を演じている時は、本当にその可愛らしさが表現できていて、ヘアーやメイクのアレンジも完璧で、肌のハリもピンとして、何よりも表情が明るくイキイキしていたのが印象的でした。そして、三十代では、知的で自分自身を表現できる女性の顔になっており、ストレスを感じてうまくいっていない時はそれなりの疲れた顔になっているのです。もちろん服装やメイクも大切だと思いますが、女優さんの表情こそが一番大切だと思いました。
この他にも、皆さまもよくご存知の“プリティーウーマン”では、ジュリア・ロバーツが最初は娼婦の役で、少し品の悪いハデなヘアーメイクで登場しますが、徐々にとても上品で、素晴らしい女性に変身していき、ヘアーメイクはもちろん、表情も引き締まってステキに変わっていきます。
女優さんだから、というだけでなく、私達も心に少しだけ余裕を持ち、「私は絶対にステキになるんだ」、という意識があれば必ずイキイキと輝けると思うのです。ほんとにちょっとした事に気をつけるだけで実現できるのです。
まずは、ストレスを上手に解消し、自分に優しく、スキンケアやメイクアップをする時間をいつもより少し多めに与えてあげてください。そうするだけでも、必ず以前より柔らかな表情になったステキなあなたに出会えるはずです。
あのプリティーウーマンの、ジュリア・ロバーツのように。
2001年6月
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