3月8日から17日にかけて行われた2001年秋冬パリコレクションのキーワードは、「カオス(混沌とした)」という意味を持つ言葉で表現されることが多く、世の中の動きと同じように、色々なものが入り交じっていて、はっきりとしたトレンドがなかったように思います。
それは、もうすべての過去の時代のトレンドがリバイバルとして出尽くしているのが理由です。しかし、その中でも気になったのは、昨年行われた春夏コレクションのオプアートやジオメタリックと呼ばれる模様や柄などの流れを引き継いで、POPの時代と呼ばれた1950年代後半から1960年代にかけて流行ったファッションを2001年風にアレンジしたもの、例えば、トロンプと呼ばれる、だまし絵的な洋服(真珠のアクセサリーを描いて、あたかもつけているように見せる)で、リアル(現実)とフェイク(虚構)の使い分けや、60年代に流行したクレージュやカルダンの洋服を思い出させるようなものも多く見られました。
そして、もう一つのポイントは、ロマンティックな甘い女性的な面と、逞しさを持つ男性的な面をバランス良く組み合わせた洋服が見られました。
他に気になったアイテムとして、毛足の長いファーで作られたコートや帽子、ルイ・ヴィトンで見られたミンクのボンボンは秋から冬にかけて流行りそうな予感がします。
秋冬のトレンドカラーは、黒を基調に、白・赤等を配したものが多かったように思います。メイクは男性的な強さを眉で表現する太眉やゲジ眉が多く見られ、反対にピンク系のチークで少女性をアピールしているもの、リップに赤やピンクを使って女らしさを強調しているものも目立ちました。
ヘアーは、オールバックやリーゼント風で男らしさを表現したり、貴婦人風まとめ髪やナチュラルブローで女らしさを前面に出しているものも気になりました。
■秋のメイクパターン
さて、今年の秋の流行メイクは、目元に強さをもってきて白もとに甘さをプラスするというものです。
私が皆さまにお勧めする秋のメイクパターンは、アイポイントには、モレスカラー801番(ゴールド系)をアイホール全体にぼかし、401番(グレー系)を目の際にアイラインっぽくのせて引き締めます。チークは頬骨よりも少し低めにアプリコットとモレスカラーのゴールドを混ぜてのせます。
そして、リップはレポ60号と10号を混ぜてのせ、可愛らしさを引き出します。強さと甘さのミックスされた現代的な顔に仕上がるはずです。
2001年9月
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