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ちはるのメイクアップ

 今回は、民族とメークアップというテーマで書かせていただきます。「民俗学」というと難しくなってしまいそうですが、今回書かせていただくのは、それぞれの国、土地で生まれ育った人々の特色(顔つき、・衣装・ヘアメーク等)からその民族のイメージについて考えるというものです。そのイメージというのは、私たちの頭の中に、ある程度インプットされていて、例えば、ジャポニズムメイクといって、メイクアップで日本的な顔を表現する場合、必ずと言っていいくらい、ファンデーションは少し白っぽく塗り、目をつり上げてみせ、少し赤めのリップをつけるという感じで表現されます。

 それは、人々の潜在意識の中に「この国の人は、こういう雰囲気だ」という独特のイメージ(本当にそうである、ないに拘わらず)が根付いているからです。そして、それぞれに求めている(目指している)イメージも、また異なっています。

 先日、テレビで、ウエディングドレスで有名な桂由美さんの特集番組を見ていた時のことですが日本で流行するドレスのラインと、アメリカやヨーロッパで流行するドレスのラインが全く違うということをおっしゃっていました。

 日本では、ウエディングドレスを見て、「カワイイ」が誉め言葉とされていますが、欧米では、「セクシー」や「エレガント」が最大の誉め言葉なのです。それは、ヘアーやメイクも同じで、日本ではかわいいヘアーメイクが受けるのに対し、欧米ではセクシーさやエレガントなヘアーメイクが求められています。

例えば、メイクをする時、日本では、必ずといっていいくらい、マスカラの前には「ビューラー」を使いますが、それは、ピューラーの役割が、目を大きく見せるため(かわいらしさをだす)だからです。ですから、欧米では一般的にあまりビューラーを使わずに(もちろん顔の彫りが深いということも関係しますが)そのままマスカラをつける人が多いのです。

 このように、何気なくやっている行為にも実はちやんと理由があり、その国の土地の自然環境や、人々の顔や身体の特徴等に合わせて、どのようにしたらベストに見えるかということが計算されながら、民族衣装やヘアーメイクの基本的な考え方が作られてきたのだと思います。

 それぞれの文化が育んできた良いところを残しつつ、個性を大切にして、時には可愛いく、時には、セクシーやエレガントさをだして、オシャレを楽しんで頂ければ、もっと豊かで意義のある生活を楽しめるのではないでしょうか。




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