コエンザイムＱ１０とは

コエンザイムＱ１０（別名CoQ10、コーキューテン、ビタミンQ10）は人体や動物の全細胞に存在し、エネルギーを作る手助けをする補酵素（ビタミン）の一種です。特に心臓、肝臓、腎臓などの臓器に多く存在しています。食べ物の中では牛肉、大豆油、鰯、アジ、ピーナッツなどに比較的多く含まれています。ただ、たとえば３０ｍｇのコエンザイムＱ１０を食べ物から摂取しようとすると５００ｇの鰯もしくは１ｋｇの牛肉を食べなければいけなくなり、毎日摂取するのは大変です。

歴史

半世紀ほど前の１９５７年、アメリカの研究者はウシ心筋ミトコンドリアからコエンザイムＱ１０を発見しました。翌年、コエンザイムＱ１０を人工的に作成することに成功し６０年代には日本の研究者が世界で初めてＱ７という似た物質を人間の治療（鬱血（うっけつ）性心不全）に使ったことにより、コエンザイム治療の歴史が幕を開けました。その後世界中で様々な研究が行われ、１９７８年にはピーター・ミッチェルがコエンザイムＱ１０のエネルギー伝達などに関する研究により、ノーベル賞を受賞しました。コエンザイムＱ１０の抗酸化作用や浄化作用の研究が臨床試験などを通して引き続き行われ、カール・フォルカーズは１９８６年に米国化学学会のプリストリー賞を受賞し、１９９０年には全米科学賞を米国大統領から授与されました。

心臓病の治療に使われるコエンザイムＱ１０

コエンザイムＱ１０が足りなくなると様々な病気を引き起こすことが分かってきましたが、今まで主に心臓病の治療に使われてきました。ノーベル賞を受賞した研究からも分かるように、コエンザイムＱ１０はエネルギーを効率よく伝える力があり、そのため、この物質は心臓の筋肉細胞に集中しています。血液や細胞中のコエンザイムＱ１０が少なくなると非常に高い確率で鬱血性心不全を引き起こすことも分かっており、現在ではコエンザイムＱ１０が心不全の治療薬の一つとして広く使われています。コエンザイムＱ１０は非常に効果的で、鬱血性心不全を起こしてすぐコエンザイムＱ１０を摂取した患者などはコエンザイムＱ１０だけで心臓の大きさや機能が正常になることさえあります。

活性酸素除去に注目されるコエンザイムＱ１０

心臓病の治療に主に使われていたコエンザイムＱ１０ですが、最近では活性酸素を除去する効果があると注目されてきています。２０歳を過ぎた頃から体内のコエンザイムＱ１０の量が減り始めます。現在、コエンザイムＱ１０を摂取して体内にある量を維持することによって老化やそれに伴う各種の病気を防ぐ研究が行われています。

細胞の成長にも関係するコエンザイムＱ１０

今まではコエンザイムＱ１０は各細胞のミトコンドリアのみに存在すると考えられてきましたが、最近の研究で細胞膜にも存在し、細胞の成長を支えていることも分かってきました。

コエンザイムＱ１０は水で飲んではいけないってご存じですか

最近はコエンザイムＱ１０のサプリメントがたくさん売られていますが、飲み方はあまり告知されていないようです。そのため、従来のサプリメントと同じように水と一緒に飲めばいいと思われがちですが、コエンザイムＱ１０は水に溶けないので水で飲んでもほとんど体内に吸収されません。CoQ10は油に溶けやすい性質があるため、以前から治療に使ってきた心臓病などの医師は脂っこい食事と一緒にコエンザイムＱ１０の錠剤を服用するよう、患者に指導しています。

スキンケアにもコエンザイムＱ１０

油といえばスキンケアに使われるクリームなどは油分がたくさん含まれていますので、ここにコエンザイムＱ１０を配合すればよく吸収されます。

肌も細胞の固まりでできており、２０歳を過ぎると肌細胞に含まれるコエンザイムＱ１０の量も減ってきてしまいます。それが酸化物質をのさばらせることになり、しわなどの老化を引き起こします。コエンザイムＱ１０を含むクリームを塗るとお肌の酸化、ひいては老化を防ぐことができるのです。ゲオール化粧品ではコエンザイムＱ１０を配合したファセティーエクセレントクリームを販売しています。お肌の若返りに是非お使いください。